「指導」が専門の学習塾・ドリームラーナーズです。学習方法と進路選択についてコーチングサービスを提供しています。授業は行いませんが、拠点が鳥取県倉吉市にあります。現役生と浪人生、どちらの指導もご対応します。
共通テストが終わると、二次試験を受ける前から浪人する覚悟を決める受験生がぼちぼち現れ始めます。目標と実力のギャップを知るため、まず目の前の試験に全力を尽くしましょう。浪人が確定したら、失敗の理由について原因分析をおすすめしています。これについては過去の記事で言及しているので、ぜひ参考にしてください。
浪人生活では1年間のペース配分に気を配りましょう。オーバーワークによる“燃え尽き症候群”は浪人失敗の典型例です。真面目な生徒ほど、残り時間を意識するあまりオーバーワークに陥る傾向があるので注意しましょう。
偏差値50〜55ぐらいの国公立大学を目指す場合、共通テスト6割得点が達成できれば合格可能です。しかし、6割以上を目指すために、問題のレベルや学習のペースといった側面で無理をする生徒が後を絶ちません。これではオーバーワークによる失敗パターンに突っ込んで行くようなものです。
今回は、浪人生活により共通テスト6割得点を目指すさいに求められるペース配分について“目安”を紹介します。順当に勉強すれば、共通テスト6割得点は現実的な目標です。無理せずに手堅くいきましょう。
序盤は「教科書レベル」に集中! 浪人生は慢心しないで
4月〜7月にわたる4ヶ月間は、基礎固めの期間です。過去問など実践形式の演習に手を出すのはもっと後になってからにしましょう。
基礎固めとは、簡単にいえば教科書をきちんとやる作業をこなしてください。教科書に書かれている内容を理解したうえで、章末問題を解いて理解度を確認する。この地味なプロセスをきちんと完遂できれば共通テスト6割得点は十分可能です。
「教科書レベル」を馬鹿にした浪人生が、結局、現役時点の得点以下の結果に終わるケースが後を絶ちません。原因は、浪人生ならではの慢心にあるようです。要するに「そんなの知ってる」という態度が教科書レベルの復習を妨げています。
これは本当に残念な思い込みとしか言いようがありません。教科書レベルは「完璧」にしておいて当たり前の知識です。「そんなの知っている」といういい加減な認識のなかには、理解の盲点が隠されていると思ってください。その盲点が得点率の足を引っ張っていると知ってほしいと思います。
なお、教科書レベルを完璧にするための学習方法は、共通テストの直前期対策に関する記事を参考にしてください。
夏から秋は「二次対策」を! 共通テスト対策は後回し
8月〜10月にわたる3ヶ月間は二次対策を進めます。共通テスト対策はもっと後からで大丈夫です。これには理由があります。共通テスト対策とは、要するに独特の問題形式に慣れることに目的があるからです。大問の構造を活かした小問それぞれの対処法など、共通テスト対策は2ヶ月もあれば十分間に合います。
共通テスト6割得点が合格圏内とされる国公立大学なら、二次対策により磨かれる知識が共通テスト対策を兼ねています。逆にいえば、共通テスト対策に照準を合わせていても共通テスト対策を兼ねることができないので注意してください。
二次対策に用いる教材は「二次対策問題集」と銘打たれた参考書・問題集の中から選んでください。特定の大学に絞らない教材のほうが、臨機応変な対応力を磨くことができるからです。
ただ、夏から秋にかけての時期でも、過去問に“少しは”取り組んだほうが良いと思います。自分の実力不足を意識できるからです。しかし、過去問ばかりでは学習範囲にムラが生じます。どんな問題が出てきても対処できる能力を、幅広い出題を担保した教材で磨いておいたほうが無難というわけです。
冬の直前期:共通テスト対策は専用教材が絶対!
11月から12月にかけては、いわば直前期です。本番形式の演習が中心になります。とりわけ間近に本番を控えた共通テスト対策に着手するのはこの時期です。
共通テストで問われる知識は、それほどレベルの高いことを求めていないものの、出題形式に慣れていないと実力を発揮することができません。そのため、共通テスト対策は専用教材を用いることが絶対必要です。心してください。
「余裕があれば二次対策も進める」といった学習内容の配分は、直前期になれば現役生も浪人生もあまり変わりません。強いていうならば浪人生のほうが、勉強漬けの毎日を送っているため二次対策に割くことのできる時間が多くなっていると思います。この点は浪人生が持っている数少ないアドバンテージかもしれません。
模試の得点を過信するな! 志望校のランクアップは慎重に
浪人生活のペース配分について1年間をザッと解説しました。
なお、浪人生が勘違いしがちなポイントが模試の点数に関する考え方です。模試の得点率が6割達成したから「さらに上のレベルを目指そう」というのは早合点のケースが多々あります。模試の得点率はあくまでも参考値と思ってください。
理由の1つは、春に行われる模試の多くが、高校3年間の全範囲を出題範囲としておらず、得点率が上振れしやすいから。参考値にしかなりません。
もう1つの理由が、全範囲が出題されている模試において6割得点を達成したとしても、その中身が問題です。6割を下回る苦手科目と、6割を上回る得意科目が入り混じっている場合、苦手科目が想像よりも下振れするケースは大いに考えられます。
以上のような理由から模試による得点率が目標に達成したとしても、志望校の安易な上方修正は禁物です。苦手科目の補強に努めながら目標の維持に努めたほうが結果に繋がる浪人生活を送ることができます。
もちろん、想像以上にスムーズな学習の進捗を踏まえて、さらに高い目標を目指すことはあり得ないわけではありません。ただ、その場合、「知識の質」を検討材料に加えてください。高校レベルの知識が本当に身についているのであれば、さらに上を目指すことも可能です。
実力の自己評価は、大人を含めて多くの人が苦手とするところ。できれば第三者による客観的評価を参考にしてください。例えば、塾の先生は客観的評価をあなたに与えてくれる一人だと思います。ただ、生徒ひとりひとりのきめ細かな対応が期待できないケースもあるのではないでしょうか。
その場合、役に立つのがコーチングサービスです。ドリームラーナーズでは、塾長がマンツーマンで対応しているため、指導の品質にはブレがありません。まずはお気軽なご相談からお試しください。初回相談は無料です。