現役生から浪人生まで、受験勉強の指導を引き受けています。進路選択と学習方法の指導を専門とする塾、ドリームラーナーズです。自習もできる教室が鳥取県倉吉市にありますが、リモートツールの活用で県外の受験生も利用しています。
浪人を選択する受験生には、自宅浪人ではなく予備校の活用を推奨しています。長期間にわたる勉強漬けの生活を一人で続けることは困難なためです。
ただ、予備校の活用方法に問題を抱えた生徒が少なくありません。多くの浪人生が、集団授業形式の予備校に通っていると思いますが、授業を受けているだけで現役時代よりも偏差値が上がるなんていうことはあり得ないわけです。
予備校に通っていても学力の伸び悩みを感じている場合、集団授業の活用方法を見直してみると課題が見付かるはずです。

学力が伸びなくて当たり前!こんな集団授業の受け方は要改善!
学習時間が予備校の授業だけ。自習時間がない
現役時代よりも偏差値が上がらない最悪の予備校活用法です。見直しましょう。
そもそも、高校の授業を、1週間で合計25時間受けていて、現役時代に不合格だったわけです。同じようなタイムスケジュールを浪人時代に過ごしたからといって偏差値が上がるわけがありません。
予備校の授業に加え、自習時間が志望校合格に必須です。
これは私の経験にもとづくお話ですが、浪人生が偏差値を5上げるために必要な学習時間は合計3000時間です。1500時間や2000時間の学習時間で偏差値は上がりません。もっと言えば、3000時間に満たないと現役時代よりも偏差値が下がると感じています。
授業を抜きにして自習時間だけで合計3000時間に達するのが理想です。難しいのであればせめて授業と自習を合わせて3000時間を確保してほしいと思います。時間だけを増やしても効果は薄いものの、量を確保していないと質を高める施策に入っていくことができないわけです。
予備校の予習復習に過剰な時間を費やしている
1コマの予備校の授業で、予習復習にかける時間は合計60分くらいが目安です。これ以上の時間をかけている人は、実力に合わない授業をとっているのかもしれません。
予備校の授業の準備に時間をかけすぎると、志望校合格に特化した学習の余裕がなくなってしまいます。
特に「真面目」と言われることが多い生徒は注意してください。予備校の授業に過剰な時間を費やす傾向があります。
授業を上手に受けて先生に褒められても志望校合格に直結しません。意地を張って頑張らずに、自分の実力に合った授業を選んだ方が合理的です。
自習時間が予備校の課題を済ませるだけ
大量の課題を出す方針で運営されている予備校は数多くあります。様々な理由がありますが、あまり良くないケースでは「課題をたくさん出せば、親御さんも生徒も、勉強している雰囲気が出るので満足する」といった非合理的な理由が背後にあることも。
大勢のために与えられた学習内容が、あなた自身の弱点の補強に役立つとは限りません。自分が本当に必要とする学習を自分自身で見つけられることが、ひとつの志望校合格の条件と思います。
受けている授業が基礎のインプットだけ
基礎のインプットは自習でも十分できます。自習でできることを授業でやるのは時間のムダです。授業によるインプットは遅すぎます。受験本番に間に合いません。
そもそも、基礎のインプットは浪人を決めた時点で、3月ぐらいには自分で終わらせるべき学習です。基礎ができてないと予備校の授業の吸収率が悪くなってしまいます。
ただ、いわゆる”無勉”だった生徒にとって基礎のインプットを担う集団授業が学習習慣の定着に役立つ可能性はあります。ペースが遅すぎるので自習で加速させることがポイントです。

受験勉強の本質は自習時間にあり!授業は「案内役」です
予備校の集団授業は「学習の案内役」として認識しましょう。苦手な科目や難しい問題に取り組むための道案内の役割を担っているということです。
一方、試験本番は自分一人で問題を解かなくてはいけません。授業による解法の案内を受けたうえで、試験本番に役立つ実力は自習で鍛えるという流れが理想です。受験勉強の本質は自習にあるというわけです。
予備校に通っているだけで満足してしまっていた人は、まずは自習時間の確保に着手して遅れを取り戻してください。
学習時間を確保したら、次のステップが“質”の改善です。作業や丸暗記で勉強した気になるのではなく、ちゃんと頭を動かして学習効率を高めていきましょう。
ただ、「質の改善」と言ってもピンと来ない受験生もいるのではないでしょうか。
予備校に通っている受験生は、講師に質問すればヒントを得られるかもしれません。もし、講師が生徒ひとりひとりに時間をかけてくれないのであれば、マンツーマンでアドバイスしてくれる学習コーチングサービスの利用を検討するといいかもしれません。
ドリームラーナーズは初回無料で進路指導・学習指導の相談を受け付けています。LINEやスカイプなどリモート相談が可能です。まずはお気軽にご相談ください。