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妄想で第1志望を絞るな。進路選択の勘違いが受験生活を阻む

学習法と進路選択の指導専門の塾・ドリームラーナーズです。自習のできる教室が鳥取県倉吉市にあるほか、県外の受験生の指導も行っています。周囲に相談できる大人がいないなど、受験勉強の悩みについてお気軽にご相談ください。

ドリームラーナーズでは入塾の相談を受けたとき、現在の学力に加えて、進路選択について訊ねています。ある程度の成績を挙げられている生徒には深く掘り下げませんが、勉強に苦手意識を持っている生徒には、志望動機を詳しく訊ねるようにしています。苦手意識を克服するには、生徒自身から湧き上がるモチベーションが欠かせないからです。

生徒たちは志望動機をうんぬんと考えた末に進路を選択するわけですが、リアルに受験生たちと接している私の所感では、妄想状態に陥っていると感じることが少なくありません。

進路選択における妄想とは、①自分について②大学について③職業についてと、主に3種類に分けられます。妄想状態に陥っていると、現状を正しく把握する能力が著しく下がります。また、リアルを突きつけられて妄想が崩壊すると、モチベーションが一気に消失します。つまり、受験生の1年を充実させるうえでリアルにもとづいて進路選択をすることが必要というわけです。

今回は、進路選択における3種類の妄想を打破するために、有効なアクションをご紹介します。簡単に言ってしまえば「恐れるな!リアルに飛び込め!」ということです。

①自分についての妄想: 実力の過大評価が怠け心を許す原因に

東大京大を始めとする難関大を志望する一方で、努力も実力も伴わない受験生というのは、困ったことながら一定数います。「自分はやればできるはずだ」と、実力を過大評価してしまうタイプの妄想があるようです。怠け心を自分で許してしまう心理なので、リアルな評価と常に向き合うように工夫しましょう。

例えば、毎日のルーチンに小テストを課すことは、多くの予備校などで実践されている効果的な方法です。英語であれば、全範囲から出題される10題程度の単語テスト、数学であれば各単元の基礎知識を問う計算問題など、100点を取れて当然ぐらいの難易度でやってみてください。

ドリームラーナーズも日々の確認テストをサービスに取り入れていますが、100点を取れて当たり前のテストで、生徒たちは意外なほど失点します。「やればできる」ではなく「もっとやらなければ」というマインドセットが、毎日の勉強のなかで作られていくというわけです。

②大学についての妄想:リアリティのない情報だけでは燃え尽きる!

学部や偏差値など表面的な情報だけで第1志望を決めてしまって、あとはそのままという生徒が少なくありません。条件が自分に合っているだけで、「なぜ自分がその大学に進学する必要があるのか」という具体的な志望動機は、ほぼ妄想状態というわけです。

受験生活の初期のうちはほぼ妄想の志望動機で問題は生じないのですが、夏休みが終わって残り時間が無くなってくると徐々に苦しくなってきます。「まあ、入れるところでもいいか」と、ずるずると下方修正していく怠け心が生まれがちです。

大学についての妄想から抜け出して、リアルな志望動機を持つには、オープンキャンパスに参加することが有効です。特に、地方都市の受験生は周囲に大学生が少ないケースが多く、オープンキャンパスに出かけないと大学進学について実感を持てないはずです。進学のスポンサーとなる保護者も一緒に、オープンキャンパスには行くことを強く推奨します。

オープンキャンパスに参加する場合、遠方の地域に出かけるケースが少なくないと思います。その場合、せっかくなので第1志望の近隣にある大学は一応見ておきましょう。納得して入学できる第2志望が見つかるきっかけになるかもしれません。また、第1志望にはない学部について知る機会も生まれます。

③職業についての妄想:夢を叶える道は1本ではない

就職したい職業について、多彩なルートがあることを知らない高校生がほとんどです。例えば、公務員になりたいという高校生が最近増えていますが、地方自治体職員や警察官など解りやすい就職先しかしらない生徒が多いように思います。つまり、希望の進路を実現するためのルートは一本道で、ひたすら頑張ることが最善の方法として思い込んでいる生徒が少なくありません。

ある程度の緊張感は必要と思うものの、ルートに柔軟性を持たせたほうが心に余裕が生まれます。例えば、公務員になるとしても、地方自治体職員とひとくちに言っても、事務職以外に理系のキャリアを活かすことのできる技術職があるほか、心理士やキャリアコンサルタントなど資格を活かした専門職もあります。公務員人気が高まる最中に、過酷な選抜試験というルート以外もあるというわけです。

公務員に限らず、就職ルートの情報を知るうえでベストの方法は、その職業で働く人達の話を聴くことです。機会があれば、積極的に手を挙げて参加するようにしましょう。現場の人と話をする機会が得られない場合でも、ノンフィクションを読んだり、専門書を読んだり、自分から情報を求める姿勢を持つようにしてください。

若いときほどルート変更が容易です。職業選択について高校生から動き始めても早すぎることはありません。

大人のアドバイスを活かすには?

実力のチェック、オープンキャンパス、職業の話を聴くなど、妄想を抜け出すために有効な手段は手間がかかるものが少なくありません。若いときほど手間を惜しんでほしくはないと思う一方で、効率良く動きたいという気持ちもわかります。本来であれば、「いや。その行動はスジが悪い。こうしたほうがいい」と現実的な手段をアドバイスするのが、先生や保護者の役割ですが、必ずしも身近にいる人が適任者とは限りません。

納得感を伴いながら、きっちり進路選択をしていきたいけども、相談者がおらず何をすればいいかわからなくなってしまった場合、コーチングサービスの利用も選択肢の1つです。先生や保護者とも異なる、客観的な視点で生徒自身に合ったアクションを知っているかもしれません。ドリームラーナーズでも、進路相談をきっかけとした入塾は歓迎しています。初回は無料で相談にのっています。まずは相性の確認ぐらいの感覚で、お気軽にお試しください。

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