学習方法と進路選択のコーチングサービスを提供しているドリームラーナーズです。授業を行わず、指導に特化しています。鳥取県倉吉市に拠点を構えていますが、県内に限らず県外の受験生もドリームラーナーズを利用中です。

入試シーズンが終わりに近づいてくると、浪人生活を心に決めた受験生も増えてきます。今回は浪人生を子に持つ親御さんに向けて、浪人生活初期に親子で話し合っておくべきことについてお伝えします。

まず親御さんお伝えしたいのは、浪人を決めたばかりの受験生は、総じて、テンションが異常に高いので注意してください。約9カ月という期間をリアルに捉えるのは難しく、勉強が順調に進んでいるバラ色の未来を想像してしまいがちです。

この浪人生活初期のハイテンションは、絶対に信用してはダメです。親御さんの中には「勉強にやる気を出した！」と勘違いしてしまう方が多いのですが、長年、多数の受験生を見てきた私から言えば、すぐにハイテンションは収まります。それどころか、燃え尽きる恐れすら出てきます。

なので、ハイテンション状態の子どもが「自宅浪人」を主張したとしても、予備校に通うように説得したほうが無難です。予備校に通っていれば勉強のリズムができるので、テンションが多少ブレたとしても、学習習慣を保つことができます。また、いっしょに学習する仲間が周囲にいるので、モチベーション維持にもつながります。

繰り返しになりますが、浪人生活初期の受験生は異常なハイテンション状態です。勉強にやる気を出したわけではありません。バラ色の未来を想像することで自信過剰になっているだけなのです。実力を見誤った子どもによる自爆的行為を冷静に止めるのは、親御さん以外には担うことのできない役割だと思います。

親御さんにはぜひお願いしたいことがあります。浪人を決めるときには、その前に必ず入試を受けさせてください。現役時点で1校も受験せずに浪人生活に突入する受験生は確かに大勢いるのですが、これは失敗のもとです。

受験すらせずに浪人生活を決める理由には「実力不足が明らかなのに受験するのは無駄が多い」「心と頭を切り替えるためにストレスは最小限に抑えたい」などさまざまなことを言われていますが、これらの言い訳に一利があったとしても、一時的なメリットに過ぎません。受験本番の経験は、今後の浪人生活を左右する大切な要素なのです。

実力不足を自覚している受験生こそ、現役時点で受験本番を経験したほうがいいと思います。たとえ負け戦だとしても逃げずに向き合った経験が、逃げ癖の克復に繋がるからです。逆に、受験本番という最重要シーンから逃げた経験は、浪人生活に影を落とします。ちょっとコンディションが優れないときにはすぐに手を抜いたり、自分の欠点と向き合うことができなかったり、逃げ癖によって勉強がなかなか進まなくなります。結果として、受験本番でも再び逃げ腰になってしまうので、志望校合格はとうてい叶わないと思います。

要するに、受験すらしない浪人生活は甘えです。親御さんの中には、ある種の優しさの発露から、受験なしの浪人生活を許してしまう方もいますが、これは本人のためになりません。

お金に関する話も、浪人生活の最初に話しておくべきことだと思います。例えば、費用の関係で二浪が不可能なのであれば、その旨を子どもに腹を割ってきちんと話しておくべきです。

家計の内情を子どもに話すことをためらう親御さんは少なくありませんが、あてが外れたときに失望されるよりはマシです。時々、子どもが私立大学に合格を果たした後になってから、学費の件で気まずい思いをする親御さんがいます。この場合、本当にかわいそうなのは子どものほうだと思います。

浪人生活が始まってしまえば、子どものために親御さんができることは、環境整備ぐらいだと思ってください。「浪人生なのに勉強しない」と嘆く親御さんが時々いらっしゃいますが、親心のつもりで叱咤激励をしても逆効果です。勉強にやる気を出してくれるよう環境整備に努めながら、本人のことを信じて見守ったほうがマシだと思います。

環境整備といえば、学習サービスの紹介も親御さんにできることのひとつと言えるでしょう。自主学習のペース作りに悩んでいる、わからないところができると勉強の手が止まってしまうなど、お子さんが困っているのであれば、一度ドリームラーナーズにご相談ください。まずは無料相談でお話ができれば幸いです。