学習方法と進路選択の指導を専門とする塾のドリームラーナーズです。鳥取県倉吉市にある教室のほか、オンライン・コミュニケーションでリモート指導も行っています。
1月の共通テストが近づいてきました。受験生の皆さんは勉強にいっそうの熱を入れているところではないでしょうか。
ただ、本番の直前にあたるこの時期、注力するべき勉強のポイントを押さえておくことが重要です。直前期に注力するべきポイントは「必要な点数を取ること」です。6割の得点率で十分な生徒までも、満点を取るための練習をする必要はありません。
必要な点数を取るため、「解ける・解けないを見極める」という技術を身につけましょう。この練習をしていないと、現在の実力では解けない問題に本番で時間を取られてしまうかもしれません。模試ではクリアできていたはずの必要な得点率にすら到達できない……という残念な結果にならないために、必要な点数を取る練習に時間を注ぐのは手堅い一手なのです。
「問題を見極める」技術を練習するには?
「時間ないに解ける」のが、あなたに解ける問題です。一方、解けない問題とは「正答に到達できない」だけでなく「時間はかかるが解ける」というのも含まれます。解ける・解けないを見極める練習として、次に挙げる①〜③を実践してみください。
①解答にかかった時間を計る
解答にかかる時間の計測は、直前期は絶対にやってほしい学習スタイルです。そもそも、直前期以外でも時間は計って欲しいところですが、今からでも遅くはありません。
ポイントは、1科目の全問題を通して演習するときだけでなく大問単位の場合も時間を計ることです。大問単位で時間を計ることで、単元ごとに解ける・解けないを分析ことができます。
②解けない問題は練習しない
直前期の時間を無駄にしないために、解けないと分かった問題は「見るだけ」として潔く飛ばしてしまいましょう。その代わり、解けると分かった問題の演習に時間を注いでください。直前期は、得点率を伸ばす勉強というより模試の結果の再現率を高めるべきです。
数学の場合、1つの大問のなかで小問1、2、3と進むにつれて発展的な内容になっていきます。自分の実力が小問2までしか解けないと分かったなら、そこまでで止めると直前期の時間を無駄にしません。
つまり、飛ばすといっても程度の問題があるということです。「この単元は飛ばす」や「この単元の小問3は解かない」という風に、見極めれれば得点率の底上げにも繋がります。
③得点率の最大化を目指す
「解ける・解けない」が分かってきたら、それを1科目の全問題を通した演習に活かします。「解ける」と判断した問題が本当に解けるのか?ということを試してください。
問題を見極める力が養われるにつれ、得点率の向上を実感できると思います。特に模試のたびに得点率の上下が激しい場合、問題を見極める力が足りていないのかもしれません。問題を見極める力は、練習経験の有無で大きく変わります。安定しない得点率に悩んでいる生徒には、問題を見極める練習を是非ともやってほしいところです。
受験科目はきちんと確認した?数Ⅰや数Ⅱを使った受験を選ぶのは有力な一手
数ⅠAや数ⅡBではなく、数Ⅰや数Ⅱを使った受験を選ぶことは得点率を伸ばすための非常に有力な一手です。地方国公立大学の文系学部に目を向ければ小樽商科大学、山形大学、千葉大学、新潟大学など数Ⅰや数Ⅱを使った受験ができるところは全国津々浦々にあります。
しかし、なぜか学校の進路指導では数Ⅰや数Ⅱで受験できることを教えてもらえていない生徒が少なくありません。数学が苦手であることを自覚している生徒は、きちんと自分で受験科目を確認するようにしましょう。そして、受験科目を数Ⅰや数Ⅱに絞る場合、学校の先生に相談すると理不尽なストップがかかってしまうケースを私は耳にしてきました。
覚悟を決めて自分で受験科目を絞ったほうが無駄な時間と精神力を費やさないと私は思います。どうしても不安が残るなら、塾の先生など学校以外に相談するのが“吉”です。
本番での頑張り過ぎは真面目な生徒ほど要注意!
解けない問題で時間を消費してしまうパターンは、真面目な生徒に多いと思います。諦めずに頑張ることは人生の中で大事なことですが、本番ではできることに集中するのが賢い選択です。
とはいえ、本番でできることに集中するのは勉強に限らず、部活動でも言われた生徒は少なくないのでは?勉強も部活動も、練習で実力を明らかにして、本番ではできることに集中するというのは共通しています。
ただ、問題を見極める練習は自分を客観的に見つめ直すという大人でも難しい視点が必要です。「解ける・解けない」を明らかにする作業を手伝ってほしいという生徒は、私に相談してもらえれば力になれると思います。