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仮面浪人の大変さとは?体験記を読んで自分の覚悟を確かめよう

学習方法と進路選択を指導する塾「ドリームラーナーズ」です。鳥取県倉吉市の教室の拠点から主にリモートで現役生や浪人生のコーチングをしています。

大学入試2次試験の結果が続々と発表されています。結果に納得していない受験生の中には浪人を決めた人もいるでしょう。

一方、家庭の事情などで合格した大学に通いながら再受験を目指す人もいると思います。いわゆる「仮面浪人」です。

しかし、仮面浪人はオススメできません。確かに望む将来を実現できる大学に通うために浪人することは間違いではないものの仮面浪人を選ぶぐらいなら、なんとかして予備校に通うなどの一般的な方法をとったほうが成果につながります。そもそも浪人して合格できる大学の偏差値を上げること自体難しく、私の経験から言って仮面浪人は現役時代よりもランクダウンするリスクが高いのです。

特に、周りの評価を気にして仮面浪人を選ぶと失敗します。高校は受験に集中できる人間関係とスケジュールが整った環境である一方、大学はそうではありません。周りに流されてしまえば、新しい友達や楽しいイベントが盛りだくさんの大学で受験勉強を続けられないということです。

そのほか必要な努力の量を自分の今の実力から計算して仮面浪人の覚悟を決めてほしいと願っています。今回は、仮面浪人を検討している人の判断材料に役立ててもらうため、ドリームラーナーズを利用者の成功体験記をもとに大変さと解決策を解説します。「こうすれば仮面浪人は成功する!」という読み方ではなく、大変さを乗り越えるために必要な苦労に想像力を働かせてみてください。

体験者が語る「仮面浪人の苦労」

①授業と受験の両立

仮面浪人が大変な理由の一つが、たいていの学生が授業と受験のバランスをとれないからです。特に、受験だけに時間を投入して授業を無視するスタイルは絶対にオススメしません。そもそも学費の無駄ですし、試験やレポートをクリアできずに留年すればプレッシャーが現役時代よりも増加します。ドリームラーナーズの利用で仮面浪人を成功させた生徒も次のように語っています。

"落ちた時のことを考えて来年以降もその大学にとどまることを考えると当然ですがそれなりに勉強する必要があり授業にも出席しなければなりません。受験勉強に役に立つ授業ならともかく受験には全く関係ない授業に出席するのは時間を吸い取られて苦痛に感じました。"

仮面浪人の成功では、2つを1つに融合させるイメージで授業を受験に活用するのが得策です。仮面浪人に成功した生徒は大学1年生の授業を受験に活かしたそうです。

"大学前期の間は特別なことをしていたわけではありませんでした。というのも前期の授業内容の多くが高校の復習や多少発展した程度で必死になって勉強しないと理解できないようなものではなく、むしろ受験勉強のためにちょうどいいと思って受けていました。化学や生物の実験も教科書や問題で見たことのある操作を実際に行うことによってより強く印象付けることができ受験に役立てることができました。"

また、大学の図書館も活用していました。

"私が勉強場所に選んだのは大学の図書館です。大学の図書館は遅くまで空いていることが多く(私の場合は平日10時)また半個室の空間もあったので集中して勉強を行うことができました。大学の図書館を使うメリットとして個人的に大きいと思ったのは学術書が豊富にそろっていることです。化学や生物の入試問題においては高校の教科書外の内容から出題されることも多々あります。"

<ポイント>
・大学の授業をしっかり受けて受験勉強に活かす。
・勉強場所として便利な大学図書館を活用し、専門書籍を知識の補強に使う。

②友達と遊ぶ時間が少ない

高校生は多くの生徒が受験勉強を意識していますが、大学は勉強から解放された気持ちの学生が少なくありません。仮面浪人する場合、サークルには入らないと思いますが、それでも授業のなかでなんとなく友達ができていくものです。その気持ちがあなたになくとも、周りは友達をたくさん作って大学生活をエンジョイしようとしています。もし、高校時代に放課後や塾帰りに友達とおしゃべりをする習慣があるなら、周りに流されるリスクは大きいのです。特に受験が近くなってくると仮面浪人を成功させるため、友達と遊ぶ時間を減らしたことを体験者は語ります。

"大学での生活も大きくは変わりませんでしたが友人と遊んだりするのは減らしました。遊んでいる間は楽しいのですがその後に勉強しなかった罪悪感をそれまで以上に強く感じるようになり、勉強していたほうが楽でした。"

ただ、大学の友達が受験勉強のリスクになる一方で、試験対策や仮面浪人の仲間など学習効率の向上のため助け合う仲間は成功のカギになります。大学によっては仮面浪人が集まるサークルもあるので情報収集してみてください。

<ポイント>
・遊び友達ではなく目標が近い仲間をつくって、学習効率の向上の助け合いに活かす。

③ 受験仲間がいない

"現役生や予備校生なら周りの受験生との交流や学校で行われるテストを通じて自分の成長を簡単に可視化できます。しかし周りに受験生がいない状況ではそれが非常に難しく自分に何が足りてないのかを自覚しにくいものです(この時はまだドリームラーナーズの指導を受ける前だったのでなおさら)。"

周りに受験生がいれば、自分の学力の程度がなんとなくイメージしやすいものです。自分が難しいと思う内容を周りはすらすらとこなしたり、その逆もあったりします。学力の把握は、勉強時間の配分やモチベーションの維持に必要です。そのため、仮面浪人では模試を積極的に活用してください。

また、漫然と模試を受けるのではなく成功者はかなりマメに記録をつけいました。

"回数の少ない模試から少しでも多くの情報を受け取って普段の学習にフィードバックさせていくことが大事だという結論に達し、可能な限り情報量の多いまとめを作るようにしました。"

ドリームラーナーズでは勉強記録を重視しています。学習効果と消費時間を見れば、自分で効率を改善していけるからです。ドリームラーナーズを利用するなかで、仮面浪人の生徒も効果を実感していました。

"夏休みが終わるころから石原さん(ドリームラーナーズ塾長)の指導を受けることになり、本格的に受験勉強を開始することになりました。指導を受けながら意識していたことは時間対効果です。いくら勉強をしたところでそれが頭に入っていなければ意味がない、そもそもの勉強時間が足らないならなおさら無駄な勉強時間を作れないと考え、勉強した量と身についた量を一対一にすることを心掛けていました。具体的な方法としては勉強後にその内容をできるだけ詳しく、できるならば詳しく書き留めておくことです。これを勉強の締めに行うことで何を学んだかが強く自分の中に残るので効率の良い勉強ができました。"

<ポイント>
・模試は欠かさず受けて学習効果を確認する。
・日々の勉強でも学習内容を記録する。

「人生の選択」は頭を冷やしから

大学にとって仮面浪人は異質な存在です。授業、友達付き合い、日々の勉強といったシーンでそれぞれ心の切り替えを自分でしていかなくてはなりません。これが本人の心に負荷が積み重なっていく仕組みです。

そのほか、仮面浪人というスタイル自体が引き起こす負荷もあります。体験者は次のように語ります。

"親に仮面浪人のことを打ち明けたのもこの頃(夏休み)です。打ち明けるのには勇気がいりましたが結果的にはありがたいことに協力してくれました。私はこのタイミングになってしまいましたが可能なら早めに伝えたほうが良いと思います。"

"成人式に行くかどうか悩む人が多いですが私は仕事をもらっていたこともあり出席しました。先ほど勉強していたほうが楽という話をしましたがこの年末年始を最後の大きな息抜きだと考えていたのでここでは重く考えずにイベントを楽しんでいました。"

"点数は下がりセンターリサーチでもC判定しか出ませんでした。しかしこれも判定が結果を決めるものではない、むしろ2次試験でしっかり点数ととる意識につながったと前向きに考えました。"

自分で気持ちを切り替えなくてはならないので、周りに流される傾向が強い人には仮面浪人が向かないことが伝わってきます。

ただ、浪人を志した直後は、輝かしい未来の妄想でハイテンションになってしまい、仮面浪人の苦しさを「なんとかなる」と思いがちです。人の気持ちはその場面が訪れないと事前の予測は案外難しいものですが、人生の選択をするときには一度頭を冷やす必要があるというわけです。

「頭を冷やす」という意味で、仮面浪人を検討するさいコーチングサービスを利用してみるのもいいかもしれません。ドリームラーナーズでは初回の無料相談を利用できます。

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