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なぜ長時間の勉強が成績向上に繋がらないのか?学習方法の改善で医学部合格を果たした浪人生の体験記から対策を学ぼう

学習方法と進路選択の指導が専門の塾、ドリームラーナーズです。鳥取県倉吉市に教室があるほか、県外生徒のリモート指導も行っています。

長時間の勉強を続けているにも関わらず、伸び悩む成績に悩む受験生は少なくありません。2021年度の入試で自治医大医学部に合格したドリームラーナーズの生徒も、膨大な勉強量が成績に繋がらないことに悩む受験生の一人でした。

一浪して医学部合格を達成したAくんは、現役時代、平日4時間・休日8時間の勉強量を確保していましたが、成績は伸びるどころか悪化していました。そこで、浪人を決めてからすぐに「勉強量が成績向上に繋がらないのは学習方法に問題があるのでは?」と考えてドリームラーナーズの利用を開始してくれたというわけです。

学習方法は目標・実力・目的にあったものを構築するのがベストです。ドリームラーナーズでは対話を通じてAくんに適した学習方法を構築していきました。先輩からのオススメや合格体験記を鵜呑みにするのは最悪手です。成功者の真似は安心感を得やすいので注意してください。

今回、医学部合格を果たしたAくんの浪人体験記を題材として、勉強量が成績向上に繋がらない原因と対策を解説します。

自己満足は意味がない!目標・実力・目的にあった学習方法の確立を

① 一生懸命やることで承認欲求を満たそうとした

【現役時代の反省】
高校3年間、特進クラスに在籍しながらほぼ毎日部活動に取り組み、どちらも手を抜かない文武両道の真面目な生徒でした。圧倒的な課題量を課されましたが、どんなに提出率の低い課題も期間内に必ず提出していました。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

Aくんは現役時代の自分を上記のように振り返ります。

教員は熱心に課題に取り組む生徒を「良い子」としてかわいがりやすい傾向があります。志望校合格にとって学校の課題は必ずしも効果的ではないのですが、教員に認められることで承認欲求が満たされ、安心してしまうのです。

勉強量が成績向上に繋がらないため自信を失っていたAくん。そこで、医学部というハイレベルな第一志望を残しつつ、農学部や工学部といった彼の志向にあった選択肢を視野に入れるようにアドバイスしました。

【浪人時代に改善したこと】
レベル別の細かな勉強法、そして志望大学、学問の調べ方のノウハウまで細かく教えて頂きました。それまでは大学の名前でくらいでしか志望校を考えられていなかったのですが、自分が希望する関連学問から大学、学部を逆算していくことができ、今まで考えたこともなかったような進路まで考えることができました。

これまでは「人を直接助けたい」という思いから医師を目指そうと考えていましたが、そのゴールから逆算することで、例えば農学部に進学し開発途上国で農業支援を行ったり、工学部に進学し持続可能なエネルギー開発を行ったりと進路の可能性が広がりました。そして広がることでより自分のゴールイメージが明確になりました。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

志望を定めないと学習の効果測定の意味が薄くなります。学習効果は、志望と現実のギャップによって計るということです。

Aくんは志望校を具体的にイメージすることで目標達成に意味のある学習方法に集中できました。「がむしゃらに勉強する」という自己満足的な学習方法を抜け出したというわけです。

②実力以上にハイレベルな教材を使うことでプライドを満たそうとした

現役時代、医学部志望のAくんはハイレベルな参考書や問題集に取り組むことで目標に近づいているような錯覚を得ていたようです。現役時代のことをAくんは次のように振り返っています。

【現役時代の反省】
志望校は旧帝大、医学部と高く、使っている問題集も発展的な内容が豊富で難しい。ただ、基盤となる知識が曖昧で何も吸収できていない自己満足の勉強だったのです。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

ハイレベルな知識を吸収して血肉にするためには土台が必要です。まさにAくんも基礎の部分に課題がありました。そこで、基礎的な教材にまず取り組むことを提案しました。

【浪人時代に改善したこと】
自分のプライドが打ち砕れました。旧帝大、医学部を志望していた僕でしたが、初めに手渡された参考書は今まで使ったことがないような基本問題のみを扱ったものでした。

正直、馬鹿にされたのかなと思ってしまいました。しかし、いざやってみるとできない。簡単な問題でもできない。

簡単な問題と基礎問題は全く別物だという気付きを得ました。基礎問題は重なり合い次第で難易度はいくらでも変わるのです。簡単な問題、難しい問題を分けているのは、ほとんどの場合が基礎問題の重なり度合いなので、難しい問題を解けないのはあなたの地頭のせいではなく、基礎問題が理解できていないから。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

当初は戸惑ったAくんですが、「基礎の組み合わせ」という受験問題の本質に気が付きました。これが分かっていないと難関突破に必要な「問題意図の読み取り」ができず、お話になりません。

【浪人時代に改善したこと】
問題には、基本ルールさえ知っていれば、誰でも解けるようにヒントが散りばめられています。解けないというのはその要素が拾えてない、または気づけないことにあります。いくら基礎力をつけても問題を正しく読めなければ得点につながりません。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

基礎だけを繰り返しても成績は向上しません。基礎を磨く目的の一つである「問題意図の読み取り」を練習する必要があります。基礎ができるようになった後、そこに安住することなく必要なチャレンジを重ねた点がAくんの成功要因です。

③ 過去問を解きまくることで安心感を得ようとした

過去問演習は、勉強による自己満足を得やすい点に注意が必要です。目的を意識しない学習は、貴重な時間をムダにしてしまいます。

【現役時代の反省】
現役時はとにかく過去問を解きまくっていました。過去問演習をすることで何問完答できたか、また何点とれたかに安心感を得ることができたからです。しかし、自己採点をした後も間違えた問題でもなんとなく納得するだけで終わらせてしまっていました。

試験本番での得点を最大化することに集中すべき大事な時期に、過去問で何点取れたかという事に安心感を得るためのずれた勉強をしていたと思います。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

志望校にもよりますが、Aくんの場合は傾向を掴むだけで過去問演習は十分と考え、直前期は“仕上げ”に相当する学習に集中してもらいました。解答の精度を上げることに加え、メンタルの安定に効果があります。

【浪人時代に改善したこと】
傾向が掴めてしまえば過去問をやり込む必要があまりないと考えたからです。入試が近づいてきている中でもちろん不安もありましたが、焦りは感じなかったです。今までやってきた参考書を繰り返すことで自分の成長も感じられましたし、自分の解法を精錬することだけに集中することができたからです。

試験本番も問題を正しく読み、そしてルールを適応することだけに集中しました。練習の段階でルールをある程度高い抽象度から押さえておくことで、頭の中で解法の検索がしやすかったです。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

「質問」が学習方法改善のカギ!言語化能力を磨くドリームラーナーズの仕組みとは?

学習方法の改善により、一浪で医学部合格を果たしたAくんですが、成功要因の背景には彼の「熱心な質問」があります。この資質なしでは効果的な学習方法の確立はなしえなかったでしょう。

【浪人時代に改善したこと】
自分一人で気づくのは難しいため、小さな疑問でも引っかかったことはなんでも遠慮なく質問していました。返事もすぐに返ってくるため、効率よく勉強できましたし、一つ聞けばそれに関する知識を抽象化して教えてくださったので、一回の質問だけでも得るものが多かったです。質問を通して自分の知識が確かなものになっていくのがわかりました。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

Aくんは事もなげに語りますが、高校生の多くは「質問」が不得意です。自分の未熟さの自覚に繋がるため心が強くないと質問を続けられません。ドリームラーナーズの生徒たちは基本サービスに含まれる「1週間の総括」といった振り返りの仕組みを通じて質問に対する苦手意識を克服しています。総括により、言語化が上達したことをAくんも語っています。

【浪人時代に改善したこと】
ドリームラーナーズの大きな特徴の一つは毎週の総括にあると思います。総括とは日々の学習をアプリに記録した上で改めてその一週間を振り返り、言語化したものを先生に見てもらうものです。学習の進捗状況だけでなくもやもやした思いなどなんでも書き込みました。

最初の頃は、自分のことは自分が一番よく分かっているはずなのに他人に自分のことを共有する必要などあるのかな?総括の意味はあるのかな?あまりいい印象がありませんでしたが、しばらくすると、自分の気持ちを言語化することで改めて自分の本心が分かったり、何に困っているのか明確になったりしました。
(出典:ドリームラーナーズ塾長・石原太一のnoteより)

効果的な学習方法の確立は、自分の弱みと向き合うことが第一歩。コーチングサービスなどを利用して、冷静な指摘をもらうのは受験生の現状打開策として有効です。ドリームラーナーズは「家族未満・先生以上」の距離感で受験生をサポートしています。伸びない成績に悩んでいる受験生はお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。

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