鳥取県倉吉市の教室を拠点に、県内外の受験生指導をお引き受けしています。学習方法と進路選択のコーチング塾、ドリームラーナーズです。

今回は、夏休みに入ってから受験勉強に本腰を入れ始めた女子の受験生の合格体験記をご紹介します。惜しいことに第1志望である立教大学の合格には到らなかったものの、専修大学人間科学部社会学科に合格を果たし「大学生活は東京で過ごしたい」という夢を実現することができました。

ドリームラーナーズの入塾相談に来た当初、彼女は勉強量がぜんぜん足りていない状況でした。正直に話すと、名の知れた東京都内の大学には合格を果たすことは難しいということが想定されたわけです。ただ、「東京で暮らしたい！」と彼女の強い希望を叶えるため、作戦を立てて受験に挑んでもらいました。

それが、受験科目が3科目だけの私立文系大学に狙いを絞り、「外部試験利用」のオプションを選ぶといった受験戦略です。

部活に時間を取られるなど高校3年の夏まで勉強量の確保が難しかったと嘆く受験生は少なくありません。やむを得ない事情で受験勉強スタートが立ち後れた方の「命綱」として、この合格体験記を参考にしてもらえれば幸いです。

受験勉強のスタートが遅れる理由は人それぞれありますが、彼女の場合は、単純な“思い込み”にあったことが合格体験記には綴られています。

学年の内でも下位層の成績に属しているのに、プライドの高さ故に志望校は難関私大、その割に自分に絶対的な自信があったのか、それとも結果的にはどうにかなるのだろうと錯覚していたのか、「受験まであと何ヶ月もあるから全然大丈夫」　

これが私の口癖でした。

受験体験記より

夏休みに入ったころには、依然として勉強に身が入らないことについて自分自身で危機感を覚えてドリームラーナーズに相談してくれたというわけです。

まずは、思い込みから抜け出してもらうため、彼女の第1志望である立教大学は、「高校3年間をかけて3教科に絞って必死に勉強してきた受験生がライバル」「しかも、彼らですら落ちることが少なくない」といったシビアな現実を知ってもらいました。これが進路指導の第一歩でした。

遅れながらも受験勉強に対するマインドセットが整ったものの、とはいえ夏休みからのスタートにはかなり無理があります。そこで立てた方針が、受験科目は3つに絞り、そのうち英語については英検2級を取得して「外部試験利用」を選ぶというものでした。

10月に行われる英検2級の試験をクリアすれば、英語の試験が免除されるため、残りの4ヶ月間をその他の2科目の勉強に集中することが狙いでした。

英検を落とすことはできない——と、一年発起してくれました。英検に合格するかどうかは彼女の頑張り次第と見ていましたが、よくやってくれたと思います。ポイントの1つが、リスニングのように得点源となる分野をキッチリ押さえたことです。一心不乱に勉強するスタイルを抜け出して、彼女なりに工夫してリスニングの練習に取り組んでくれました。

最も苦手な英語のリスニングは頭を起こすためにも朝起きた直後に取り組む、集中力が続かないので定期的に取り組む教科を変えれるように to doリストを作って1日の計画を前日に立てて取り組みました。

受験体験記より

最終的な受験の結果として、第1志望である立教大学は不合格だったものの、第二志望の専修大学に合格を果たします。全ての試験において手応えを感じられなかったものの、2週間の間に8回も受験するというハードスケジュールが、悩みを引きずらないことに繋がったと彼女は振り返っています。

連日受験しなければならない日程となっていて、1日の受験を終えても反省や後悔をする暇なく、翌日の受験を受けなければならなかったので、余計な悩みを鬱々と抱えてしまう私には淡々と過ごしやすい日程になっていたと思います。

受験体験記より

ハードスケジュールでネガティブな感情が入り込む隙間を無くす作戦は一考の価値があると思います。向き不向きを考えて、周囲と相談しながら決めてください。

現在、彼女からは憧れの東京ライフに満足しているとの連絡をもらっています。受験戦略を立てずに闇雲に取り組んでいたままだと、もしかする東京都内の大学合格は難しかったかもしれません。

地方の公立高校は私立大学の受験戦略に疎い傾向があります。私立大学志望なのに、学校がアドバイスをしてくれないとお悩みの方は、ドリームラーナーズに一度ご相談ください。

私立文系であれば、3科目または2科目に絞ることができるため、夏休みからでもキチンと対策すれば合格可能です。ただ、かなりキツいスケジュールになることは覚悟してくださいね。